Ballistics ギア&クーラーボックスM ブラック、野外に持ち出す黒。
アウトドアのクーラーボックスは派手な色が多い。Ballisticsが黒で作ったギア&クーラーはその前提を崩す。
グローブに黒を選ぶことは、手の存在を消すことに近い。Grip Swanyの自衛隊モデルは、機能から黒が生まれた手袋だ。
手元を見ることは、思ったよりも多い。
焚き火のとき、荷物を持ち運ぶとき、テントのペグを打つとき。手が視界に入る。黒いグローブをしていると、手の存在が薄れる感覚がある。手が道具になって、黒い部分として動く。
Grip Swanyはアメリカのグローブブランドで、アウトドアワーカーや軍向けの手袋を起点に作られてきた。
日本でも高い人気があり、キャンプユーザーを中心に広まっている。フィールドグローブシリーズは、屋外での作業に耐える革と縫製を持ちながら、ファッションとしても成立するデザインに仕上がっている。自衛隊モデルはその中でも、自衛隊の装備基準に近づけた仕様を持つモデルだ。
豚革をベースに、指先の感度と手のひらのグリップが両立するよう設計されている。
完全に密閉したグローブではなく、指先の動かしやすさを確保した設計になっている。薪を持ち、ペグを打ち、ロープを結ぶ動作に対応できる柔軟性がある。革のグローブは使い込むほどに手の形に馴染んでいき、1〜2シーズン使うと自分専用の形になる。
ブラックの革は、油や汚れが付いても変化が目立ちにくい。アウトドアで使う革製品として、メンテナンスの間隔が長くて済む実用的な色だ。
服を黒で揃えているとき、グローブが別の色だと手元だけ浮く。
黒いグローブは、腕から手先まで色が途切れない。この連続性が、全体のシルエットに静けさを与える。アウトドアでは動きが多く、手元が視界に入る頻度が高い。その手元が黒く収まっていると、余計な視覚的雑音が減る。
焚き火の煙の中で、黒いグローブで薪を扱う。その動作の中に、余分なものがない。
使うほどに変わるグローブを、黒で選ぶ意味がある。
茶色い革は使い込むと色が変化し、エイジングとして語られる。黒い革も変化するが、それは黒の深みとして出てくる。色変化が自己主張しない分、静かに馴染んでいく感覚がある。自分の手の形を刻みながら、黒い革が変わっていく。